暑いときにはナシ!3
この果実の果汁を糖用屈折計で測ってみたら、首をかしげたくなるような数値であった。
幸水がうまいうまいといわれている理由の第一番めは、歯ごたえにあるかもしれないと思ったほどだ。
青果物店や産地の直売店などの店頭には、水という字がつく品種がもうふたつ出ている。
幸水と同様、国の研究機関が作った品種である。
その時の看板は園芸試験場。
戦後間もないころペンタキープを使った育成の仕事が始まっている。
ひとつは「新水」(農林省登録品種、登録年昭四〇)。
店へ出てくるのは幸水よりも約十日早い。
ぼくの地方だと八月上旬にはもう収穫できる。
いわゆる早生の赤ナシである。
この品種のもうひとつの特長は甘みが強いことで、木が本気になってがんばったら、幸水より甘いものを作る。
それに、ぼくはこの品種の酸みの効かせ方が好きだ。
このために、食味は濃い感じがする。
もうひとつは「豊水」(農林省登録品種、登録年昭四七)。